質問をする前に

目前で何か困ったことが発生したとき、パニックになり、とにかく早く解決するためにメーリングリストを利用しがちです。 しかし待ってください。その前に出来ることがあります。

マニュアルを読みましょう

まず、PHP のマニュアルを読んでみましょう。 PHP の日本語マニュアルは、PHP 日本語マニュアル翻訳プロジェクトの方々に貢献によりよって http://php.net/manual/ja/ などで公開されています。

もし調べようとしている関数名や拡張モジュール名が分かっている場合には、「http://php.net/関数名」あるいは「http://php.net/モジュール名」でその関数のマニュアルを参照できます。

例:http://php.net/mysql_connect
http://php.net/mbstring

PHPの情報が豊富なサイトを調べる

PHPメーリングリスト全文検索
メーリングリストに投稿された全てのメールに対して検索が行えます。 自分の知りたいことに関連するキーワードで検索してください。
PHP-FAQ JP
PHPに関するFAQ(よくある質問とその解答)をまとめてあります。
PHP4徹底攻略改訂版 PDF公開サービス
「PHP4徹底攻略改訂版」*1の PDF 版が公開されています。 無料で読めますので、PHPの技術書は高くて買えない方は読んでみてはいかがでしょうか。

メーリングリストでの質問の手順について

メーリングリストは重要な情報交換の場で、特に初心者の方には経験者から直接アドバイスを受けられるという意味で有用な場となっています。

ただし、解答する側も商用ソフトウエアのサポートスタッフではなく、一般の方がボランティアベースで自主的に行っていますので、効率的な運用を行うためにも質問を行う際に以下のような事項にご留意いただければ幸いです。

メーリングリストでのマナー

メーリングリストは無料のサポートセンターではありません。 お互いに気持ちよくコミュニケーションを取るには、相手の事を考えてメールを送るようにしましょう。

以下のページが参考になりますので、読んでおくと良いでしょう。

技術系メーリングリストで質問するときのパターン・ランゲージ
結城 浩さんがまとめていらっしゃるサイトです。 メーリングリストに質問するときのコツを分かりやすくまとめてあります。

質問の内容について

問題点に関する質問の場合は、問題の解決を容易にするため、以下の事項に注意して質問しましょう。

適切なサブジェクト(件名・題名)をつける
質問の内容を簡潔に表したサブジェクトをつけることを心がけましょう。適切なサブジェクトを付けることで過去メールのの参照、検索が容易になります。

サブジェクトに「教えてください」や「困ってます」と書いてしまうと、メール一覧を見ても内容を推測することができません。 それを回避するためにサブジェクトには必ずメールの要約を書くように気をつけましょう。

症状を具体的に書く
本文に以下の事項を書いておくと回答が容易に得られるでしょう。単に「動きません」といった内容では、答える人も回答を書くことは困難になります。
使用環境を書く
OS、Webサーバ、PHP、ブラウザ、データベース等のバージョンやPHPの構築条件(コンパイルオプション)などを書きましょう。 情報は多いほど解決への近道になる場合が多いです。
エラー内容
エラーが発生した場合は、画面出力やログの内容をできるだけ省略せずにそのまま書きましょう
エラーの発生条件や再現性
エラーの発生条件(どの条件でエラーが生じたか)、再現性はあるかどうかなどを書きましょう。
業者を使用している場合は業者に質問をしてみましょう
レンタルサーバなどでPHPを使用している場合、業者によりカスタマイズが行われている可能性があったり、どのようなインストール形態になっているか外部煮の人間には把握できない場合があります。 そういうケースもあるため、業者によるPHP環境の場合は業者のサポートに問い合わせることも解決への近道になります。

問題が解決した後

回答が得られて問題点が無事解決した際には、(特に必須ではありませんが)後々同様の疑問を持たれる方のために、問題点と回答(解決策)を整理してメーリングリストに投稿されることをお勧めします。 初心者の方もこうした手段でコミュニティに貢献することが可能なのです。


*1 堀田倫英、広川類、石井達夫 共著、ソフトバンクパブリッシング刊