[PHP-dev 673] Re: mbfl ライセンスに関して
Moriyoshi Koizumi
php-dev@php.gr.jp
Thu, 26 Dec 2002 14:44:30 +0900
小泉です。塚田さんこんにちは。
>
> mbflのライセンスに関して発言します。
> ライセンスを変更する為に議論をまとめるよりも、
> 新たに書き直すほうが、楽だと考えます。
> インターフェースが決まれば、実装の作業は私が
> お引き受けします。
> streamsとの連係という話もあると思うので、
> 既存のソースコードが利用できるかということを
> 考えずに、設計を見直すというのも良いと思います。
実のところ、1から書き直せば全て問題は解消できると思います。
でも、既に本家のレポジトリには何人もの方から貢献していただいた部分が
いくつもあります。
さらに悪いことに、これらの貢献によって、ライセンスがごちゃごちゃになってい
ます。たとえばロシア語のエンコード変換に関して mbfilter_ru.c のソースは
php ライセンスが付与されていますが、LGPL で配布されることが想定されている
mbfilter.c にロシア語のエンコーディング変換テーブルのポインタを vtbl に与
えないと機能しないので、結局相互依存関係になってしまっているわけです。
これは htmlentities に関しても一緒です。
ここで、いま仮に1から書き直します、と宣言したら、甚だしい興ざめとなるのは
必至ではないでしょうか。ライセンスを変更すれば解決する問題だったら、その方
がいいはずです。
# 実際 mbstring には敵が多いですから、少ない味方を失いたくありませんし...
また、私は塚田さんの努力も無駄にはできないと思っておりましたので、
それらの要求の最大公約数な形で、ライセンス問題へと帰結したわけです。
というわけで、それらを切り捨てる決断をするのは、まだ早いと思い、LGPL で配
布する場合にも問題がないように、最近ライブラリとして独立させ、さらにある程
度のリファクタリングを行っているのが、最近コミットメールで
お気づきかと思いますが、libmbfl のモジュールです。
さて、このあいだ「新 API 草案」というメールで言及した API についてですが、
新しいコードベースへ移行する際の緩衝材にするつもりでした。
mbfl 自体を使っているライブラリ(exif,mailparse)も存在しますので、
sourceforge.jp での成果(mbfl2)をいきなり持っていくのは大変な混乱を招きかね
ません。
とりあえず mbfl のラッパーを書いて、mbstring を利用するモジュールを APIを
使う形で書き直していただいて、その後、持っていければと思っていました。
> また、"streamable kanji code filter and converter" の
> オリジナルのソースコードについて、
> それに近いものとしては、php-3.0.7jp-beta2.tar.gz の
> 中にある i18n_ja_jp_filter.c になると思います。
> 再配布が必要であれば、それを行うことは可能です。
ソースコードがオリジナルかどうか、ということは問題ではなく、
ライブラリとしての1次配布元が存在するかどうかということと、
再配布が適切になされているか、というこの2点が問題だと
考えています。
もし必要とあらば、現在私が作業している libmbfl を公開すれば
問題はないと思います。
ext/mbstring内にディレクトリごと放り込んでもコンパイルできる
パッチも用意してありますので。