[PHP-dev 795]Re: mbstringライセンス問題(2)

Moriyoshi Koizumi moriyoshi @ at.wakwak.com
2003年 6月 20日 (金) 13:26:25 JST


小泉です。

> すみません。
> 前回同様、イライラしてきました。
> 
> 大変失礼かもしれませんが、
> 小泉さんは、僕の言っていることをひとつも理解しようとしてくださらないと
> 感じています。意味をぜんぜん理解してないでしょ。
> 先のメールをもう一度よく読んでください。

私としてはよく読んでいるつもりですが、至らない点がありましたら、ご指摘いた
だければ幸いです。

> ・ライセンスの変更が「難しい」と、先のメールに書いた覚えはありません。

これは失礼しました。勝手に自分の言葉に置き換えてしまいましたが、金本さんは、
前のメールで、

> ・ライセンスを変更することも可能だが、そのことに労力をかけたくない。

と触れてらっしゃったものですから。

> ・当社の意図は以下のとおりです。
>  1.誰かが機能を拡張したら、その部分も公開されて欲しい。
>  2.ライブラリとして不特定のソフトウェアで利用できる状態を保ちたい。
>  3.ただし、ライブラリが.aとか.soとか.tar.gzを意味するわけではなく、
>   より一般用語的意味でのライブラリを意味する。
>  4.氏名表示権が尊重されて欲しい。

3 以外に関しては、当然の主張だと思います。
少なくとも LGPL の条文ではカバーできない問題ですので、
もし 3 を実現されたいのであれば、御社の方でよくご検討のうえ、
的確な条項を設けることが必要かと存じます。

> 以前から主張していることの繰り返しですが、LGPLそれ自体は使用許諾の
> 宣言ではありません。「出来合いの文面」の一種に過ぎません。

確かに、出来合いの文面ですが、それは著作者の方が制限つき使用の許諾を
利用者に認めるときに利用するものではありませんか?

> >始めに php 本家の cvs レポジトリにコミットして以来、数々のバグ修正をしてし
> >まっただけでなく、ZTS 対応にするため、強引にソースを改変してしまいました。
> 
> ここから改めて、ライブラリとしての再利用性を復活させる方向で
> 改良することができるのではないでしょうか?
> すみません。これはコードを全く見ずに言っていますが、
> 本来別のライブラリを利用する形で開発されたものですから、
> 再利用性の復活が全く無理だというふうには、簡単には理解できません。

復活が無理なはずはないですよね。でも、それは原著作者の方が、それを認めるか
どうかによるんじゃないでしょうか。既に私は php のソースから起こした再利用
できる mbfilter を用意しているのですが、今度は php ライセンスで作られたコ
ードをマージするにあたって問題があったので、公開できない状態です。

> LGPLの文面がどうダメなのかという議論をするつもりはありません。上記で説明
> したとおり、当社は、LGPLであることを主張しているわけではないですから。む
> しろ、LGPLのどこがうまくないから、使用許諾の宣言をどう変更するといい、と
> いう議論になるといいと思います。

それは具体的な条項を挙げてもう十分説明したつもりですが、まだ何かありますで
しょうか。つまり、その条項を書き換えれば、御社独自のライセンスでも、
PHP で使うことは可能なわけです。私が BSD ライセンスについて触れたのは、
PHP ライセンスが、BSD ライセンスに似ており、一番トラブルを避けられると
考えたためです。

> また、「ライセンス違反をしていることに気づいたので、違反にならないような
> ライブラリに取り替えればいいでしょ」という安易な議論には非常に反感を感じ
> ます。違反にならなくなるのは非常に結構なことですが、過去の違反が消えてな
> くなるわけではありませんし、ソフトウェアを公開した権利者の貢献も気持ちも
> 考えていない、非常に身勝手な考えだと思います。

安易と捉えるかどうかに、一般的な見方はなく、結局価値観によるのではないでし
ょうか。たとえば、LGPL でないと、自分の貢献が世に生かされないという気持ち
から当初公開されたものであるならば、原著作者の方が、そこでライセンス変更に
対して嫌悪感を示されるのはごく当然のことです。過去の違反が気になるのであれ
ば、訴訟も可能です。しかしながら、PHP の存在によって、広く使われるようにな
ったという事実はあるかと思いますし、それを忘れていただきたくありません。




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