[PHP-users 12373] PHP 4.3.0 Release Announcement
Masaki Fujimoto
php-users@php.gr.jp
Sat, 28 Dec 2002 10:34:26 +0900
ふじもとです。
先のメールで織田さん、大垣さんがおっしゃっているとおり、PHP 4.3.0がリリー
スされました。http://jp.php.net/downloads.php (もしくは他のミラー)からど
うぞ。
PHP 4.2.3->PHP 4.3.0は(内部は特に)結構変更されているので、4.2.3で動作して
いたスクリプトが動かなくなるケースが極々稀に発生するかもしれません。詳細
はChangeLog等をご参照下さい。
いつもの如くRelease Announcementの適当な和訳を挙げます。また、
ChangeLog(PHP 4.2.3からの主な変更点の一覧)ファイルの和訳を
http://nxweb.dyndns.org:8080/php/news_4_3_0.txt
に上げましたのでよろしければご覧下さい。特に最初の数点は重要ですので、ご
自分でインストールを行われる方は読んでおいて損は無いかと思います。
--- from http://jp.php.net/release_4_3_0.php ---
PHP 4.3.0 Release Announcement
8ヶ月間という長期間にわたる精力的な開発とテストを経てPHP 4.3.0がリリース
されました。変更点、時間、労力を鑑みても、このリリースはPHP 4.xの中で最
大のものです。また、PHPが(訳注:WEB専用ではなく)通常のスクリプト言語とし
て本格的に他の言語と渡り合うことになるリリースでもあります。
コマンドラインインターフェース
このバージョンでは、シェルや(PHP-GTKを利用して)デスクトップのアプリケー
ションを作成するためのコマンドラインインターフェース(CLI)が正式にサポー
トされています。CLIは常に構築されますが、configureオプションで
--disable-cgiを指定してCGI版を無効化している場合のみ自動的にインストール
されます(訳注:他のSAPIの構築を指定した場合(--with-apxs等)も自動的にイン
ストールされます。多分)。また、"make install-cli"を実行することでインス
トールすることもできます。Windows版CLIはcliフォルダに格納されています。
CLIは他のサーバAPI版と比べると多くの点が異なります。詳しい情報については
PHPマニュアル: PHPをコマンドラインから利用する
(http://jp.php.net/manual/en/features.commandline.php)
(http://jp.php.net/manual/ja/features.commandline.php [日本語])
を参照してください。
ストリーム
とても重要な"縁の下"的な機能であるストリームAPIが追加されています。これ
はPHPのコア部分や拡張モジュールに対して、ファイル、パイプ、ソケット、そ
の他I/Oリソースへの統一されたアクセス手段を提供するものです。
これがユーザにとって何を意味するかというと、ストリームを利用するI/O関数
(ほとんど全てのファイル、ソケットを扱う関数)で、PHPに組み込まれた
HTTP/HTTPSやFTP/FTPS、さらにはユーザがスクリプトで定義した独自のプロトコ
ルを扱えるようになるということです。詳しい情報については
サポートされるプロトコル/ラッパー
(http://jp.php.net/manual/en/wrappers.php)
(http://jp.php.net/manual/ja/wrappers.php [日本語])
PHP拡張モジュールの作者用のストリームAPI
(http://jp.php.net/manual/en/streams.php)
(http://jp.php.net/manual/ja/streams.php [日本語])
を参照してください。
新しいビルドシステム
このビルドシステムは再帰による遅いmakeを一つのグローバルなMakefileで置き
換えることで、依存関係の統合が楽になっています。automakeはaclocalのみに
使用すれば良く、またプラットフォームに依存しない、より少ないリソースで動
作するという利点もあります。
その他の改善点
PHP 4.3.0には他にも多くの改善点があります:
- GDライブラリがディストリビューションに含まれるようになりました(そして
このバンドルされたバージョンの使用が推奨されます)
- vpopmailとcybermut拡張モジュールがPECLへ移動されました
- いくつかの非推奨の拡張モジュール(aspell, ccvs, cybercash, icap)とSAPI
(fastcgi, fhttpd)が削除されました
- 多くの文字列関数でパフォーマンスが改善されています
- Apache2フィルタが改善されていますが、まだ実験的ステータスとします(多く
の拡張モジュールがスレッドセーフではない外部ライブラリを使用しているの
で、PHPをApache2で使用する場合はworkerモデルではなくpreforkを使用して
ください)
- 多くのセキュリティフィックス(imap, mysql, mcrypt, ファイルアップロード,
gd等)
- PHPを他のアプリケーションに組み込むためのSAPIの追加(実験的ステータス)
- テストスイートの改善
- dba, gd, pcntl, sybase, xslt拡張モジュールの重要な改善
- debug_backtrace()関数はデバッグに役立つはずです
- エラーメッセージにエラーに関連するマニュアルへのリンクが表示されるよう
になりました
- Zend Engineも何点か修正されており、パフォーマンスが(少し)向上していま
す
- *大量の*バグフィクス、更新、新規関数...
PHP 4.3.0に関する変更点の完全なリストについてはChangeLogファイルをご覧下
さい。
(http://jp.php.net/ChangeLog-4.php)
(http://nxweb.dyndns.org:8080/php/news_4_3_0.txt [日本語])
--- ここまで ---
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今月発売のWeb+DB Press Vol.12にPHP 4.3.0の紹介記事を書かせていただいてい
るので、そちらもご参照下さい。できれば、編集部の方に「すばらしい記事だっ
た!」という投書を(笑)
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藤本 真樹
fujimoto@php.net