[PHP-users 12445] Re: PHP と ColdFusionの比較優劣

きしだ php-users@php.gr.jp
Wed, 08 Jan 2003 17:08:30 +0900


きしだです

はじめに。規模がちいさい or 単純なら以下に書いたような否定的な意見はほと
んどあてはまりません。 PHPでやるべきだとも思います。

> ■ 長所
>  ・特定のベンダに依存しない。

たしかにOS・ハードを問いませんが、単一の実装しか存在しません。

>  ・将来性は◎?

Apacheなどのモジュールとして動く以上、構造的に高機能なサイトに対応しにく
い部分があり、いまのままではあまり将来性があるとは思えません。
PHP5の話を聞いても、時期的なものを差し引くと、いま作れるものが作りやすく
なる以上のものではない気がします。
PEARやPHPLIBの話を眺めていても、ライブラリが整理・文書化・充実化する方向
に劇的に動いているわけではなさそうです。

ColdFusionはJavaの流れにのっているので、Javaと同じ程度の将来性があると思
います。

>  ・情報量が豊富(書籍、WEB等)。

書籍に関しては、応用・実践的なものがまだまだ少ないと思います。

>  ・技術者の確保が容易?

あたま数をそろえるのは容易ですが、それなりに規模の大きいものであれば結局
キーになる人たちが大切で、そういう人はPHPであろうとColdFusionであろうと確
保しずらいのは変わりありません。
簡単にいえば、PHPの「作業者」の確保は容易ですが、「技術者」の確保の難しさ
はかわらないと。

> ■ 短所
>  ・開発者向けのIDE、ツールは少ない?(Zend Studio のみ?)

EclipseのPHP版に期待できそうです。 

> ■ 疑問点
>  ・大規模サイトの事例は少ない?
>  ・大規模な案件では、ソースコードの保守性が低下する?
>   (伝聞情報なので、確固たる根拠はありません)

PHPには大規模なサイトを確実に作るためのしくみはまったく用意されていないの
で、あまりおすすめできません。
ColdFusion、というより、Javaにはそういうしくみは腐るほど用意されているの
で、大規模にむいています。
ColdFusionMXはJavaのアプリケーションサーバーの機能を持っているようなので、
その仕組みが使えると思います。

そうすると、(現行のものをどのくらい再利用するかによりますが)ColdFusionに
こだわる必要もなくJava一般を考慮に入れれるとも思います。
規模にもよりますが、片手で足りない人数で開発するようならJavaを勉強するこ
とを考えても割りに合う場合もあると思います。


ページ数が多くても、静的なページや、単にデータベースから取得した情報を表
示するだけのページばかりであれば、PHPのほうがいいかもしれません。


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岸田 哉生(きしだ なおき)
kishida@fk.urban.ne.jp
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