[PHP-dev 946]Windows版PHPのライセンス問題

KOYAMA Tetsuji koyama @ hoge.org
2003年 12月 16日 (火) 18:24:10 JST


  小山です。

  知人より Windows 版 PHP バイナリのライセンス違反について指摘をいただ
きました。

  配布されている PHP の Windows 版バイナリ php-4.3.4-Win32.zip には、
各種 extension の動作に必要なライブラリが DLL で含まれていますが、この
ライブラリのライセンスによる配布条件が守られていないものがあります。

  一例をあげると、dlls/iconv.dll は GNU iconv-1.3 の Win32 DLL のよう
ですが、これは LGPL version 2 にてライセンスされているものです。LGPL 
に照らし合わせて考えてみると、 この場合 PHP のバイナリ(厳密には iconv 
を呼び出す extension/php_iconv.dll) は 5 節の「『ライブラリ』を利用す
る著作物」に該当すると思われます。さらに 6 節 b) 項により、iconv.dll 
を同一パッケージに含めて配布すること自体は、6 節の条件を満たせば問題な
いように思えます。

  6 節の条件は

	・著作物の変更を許可する
	・上記のためのリバースエンジニアリングを許可する
	・ドキュメントに『ライブラリ』が用いられていることをはっきり告
	  知する
        ・LGPL の文章を配布物に含める

となっています。最初の二つは PHP 自体のライセンスに照らし合わせても問
題ありませんが、後の二つは php-4.3.4-Win32.zip ではどう見ても守られて
いません。

  ただ問題の解決もさほど難しくはなく、ドキュメントの追加と LGPL をアー
カイブに含めるだけなので敷居も低いと思います。

  みなさんはこの問題をどう思うでしょうか。ご意見をください。

-- 
	小山 哲志@ビート・クラフト
	koyama @ beatcraft.com
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